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名古屋走り

名古屋走り

名古屋走り(なごやばしり)とは愛知県名古屋市およびその近辺で見られる特有の行儀の悪い運転および道路交通法違反運転の総称である[1][2]
ただ、最近[いつ?]のJAFの調査によると、チャイルドシート装着率は名古屋が全国トップであった。また、信号のない横断歩道での一時停止率は40と全国二位、三位以下は停車率10 %以下であるため、実は名古屋人の運転モラルは高いのではないかと言われ始めている[要出典]

概要

名古屋走りとはいうものの、名古屋中心部よりも外縁部、近隣市で特に多く見られる[要出典]。愛知県の2012年の交通事故件数(4万9651件)、交通事故死亡件数(235人)ともに全国ワースト1位である。愛知県警では「最大の要因は運転モラルの低さ」であるとして、取り締まりや交通安全教室などの対策に乗り出している[2]。 ただし、愛知県の世帯当たり自動車保有台数は日本一であり、単純な事故数では愛知県に著しく不利な比較となるため、これを運転モラルと結びつけるのは不適切である。保有台数あたりの事故数では2014年の資料では全国10位となっている[3]。東京都は9位、大阪府は3位、福岡県は2位であり他都市圏と比較しても事故率は低くなっている。このように名古屋走りに関しては実情よりもイメージが著しく先行しており、ネットの書き込みやメディアが面白半分に取り上げて大きくなったという側面が大きい[要出典]

特徴

信号無視
交通信号の切り替わり前後に交差点へ進入する、いわゆる信号残りと呼ばれる事象において、黄信号にあってはためらいなく進入し、赤信号に変わっても状況判断によっては進入することが見られ、名古屋走りの典型例とされている。これを「黄色まだまだ、赤勝負」[4]と形容することもある。
また、右折信号が点灯している際に左折をしたり、前車が黄色で停止した際にそれを追い越し、さらには止まった車両にクラクションを鳴らすなどの行動が見られる[2]
名古屋走りにおいては信号残りのぎりぎり進入が多い一方、大阪府近郊で見られる見切り発進は少ない[5]岐阜県三重県において出会い頭の事故が多い現象について、信号残り(名古屋走り)と見切り発進(大阪府近郊の走行)が錯綜する為であるとする交通工学者の意見がある[6]
速度超過
道が広いことで速度を上げる車が多い。先の信号が赤になることを理解していても加速して、赤信号で停車するを繰り返す。
愛知県警は、トラックバスタクシーといった職業運転手に対しては、一般の車の流れをつくるペースカーとなるよう要請した[7]
ただし周囲の走行スピードに合わせないと後ろの車両からクラクションを鳴らされたりするという事情から、実質上のペースメーカーになりきれていない。
ウィンカーを出さずに車線変更
車線変更する際にウィンカーを車線変更の直前に出す、またはウィンカーを出さないまま車線変更を行う[8]
また車線の多い道路では2車線以上を連続で車線変更をしたり、交差点内において車線変更をする。
車線またぎ
車線をまたぎ[9]、左右に車線変更を繰り返しながら走行する[2]。車線変更禁止区間でも平然と行う。
右折フェイント
右折車線または右折車両の待機している車線から追い越しをかけ、信号前後で直進できる車線に割り込む[2][10]
早曲がり
右折をする際に、青信号に変わったら即座に急発進し対向車より早く交差点を抜ける[2]。Uターンする場合も同様。
右折中の追い越し
先頭右折車が右折待ちである場面で、後続右折車が追い越しをかける[2]
歩行者軽視
横断歩道で手を上げている歩行者がいても無視して止まらずに進む[2]。四輪車以外の車両も軽視されがちである。
駐車方法
走行方法ではないものの、歩道上への駐車や交差点駐車も、同様の悪しき運転マナーとされる[11]
駐車監視員制度開始以降に路上駐車が減ったものの、それでもなお車線が多い道路において一番左の車線に違法駐車していることも珍しくない。
車間距離の狭隘
走行中に車間距離が車両一台分以上あると割り込んでくる。また信号による停車中の車間距離もかなり詰めてくることがある。

特記事項

  • NHKで放送された『欽ちゃんのがんばる!日本大作戦』において交通事故死ワースト脱出を目標に掲げた「愛知スマートドライバー」などの取り組みが紹介された。
  • 交通評論家の矢橋昇は、愛知県内の小学生には「黄信号は止まれ」の意味を知らない児童がいるとし、大人も先生も親も交通ルールを守っていないので、子供達がルールを覚えるわけがないとしている[9]

参考文献

脚注[編集]

  1. ^ JAF MATE 2000年7月号P14-P17「読者アンケート特集地域別実感レポート運転マナーの県民性
  2. a b c d e f g h ナゴヤバシリは違反 県警、取り締まり強化”. 中日新聞2016年10月11日閲覧。
  3. ^ http://www.kuruma-sateim.com/statistics/todouhuken-jiko-rate/
  4. ^ 中日新聞1992年6月2日 朝刊14面 「緊急報告 多発する交通死(上) 信号無視 “名古屋走り”の象徴 事故原因、高い比率示す」
  5. ^ 朝日新聞1993年7月9日 東海版27面 「名古屋走り 出合い頭の事故死突出(信号 考現学:1)」
  6. ^ 「朝日新聞」1993年7月9日における、建部英博・愛知工業大学教授(当時)の意見。
  7. ^ asahi.com(朝日新聞社)2009年3月12日「愛知県警が「名古屋走り」撲滅作戦 幹線道の信号調整
  8. ^ 傍若無人な“名古屋走り”に取材班も呆然 日刊SPA”. 2012年7月3日閲覧。
  9. a b 命奪う「名古屋走り」 事故死ワースト脱却へ苦闘 - 日本経済新聞,2012年7月12日
  10. ^ マナー悪い「名古屋走り」でも恐怖の荒技「右折フェイント」 週刊NEWSPOST 2016年10月10日 07:00配信 同日閲覧 週刊ポスト2016年10月14・21日号にも掲載
  11. ^ 牛田正行『名古屋まる知り新事典』(ゲイン,2005)209頁「なごやばしり〔名古屋走り〕」の項

関連項目

外部リンク

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